TENEX(テネックス)は、超音波振動で変性した腱の組織を乳化・吸引して取り除く治療法です。腱炎やアキレス腱付着炎、石灰沈着性の腱板炎などの難治性の腱の障害に効果的で、従来の外科手術と比較して回復が早く、日常生活への復帰も早くなります。アメリカで開発された最新の医療技術で、特にスポーツ選手や慢性的な腱の痛みに悩む方々に広く使用されています。
TENEX治療は、高周波振動エネルギー(超音波)を利用して、痛みの原因となる病変組織を除去します。従来の外科手術ではメスを使用して腱の一部を切除する必要がありましたが、TENEXでは、小さな針のような器具(TENEXプローブ)を使い、皮膚を大きく切開することなく超音波の力で患部を治療します。低侵襲且つ短時間の手術により、従来の外科的手術と比較して、回復時間の短縮、日常生活への早期復帰に寄与します。
TENEXの治療法は次のとおりです。
TENEX治療は、保険診療で行われ、手術に比べて身体への負担も少なく、健常な組織は傷つけないため再生を促します。治療に伴う痛み・腫脹・発赤・熱感などの症状には、抗生剤・痛み止めの内服を行います。術後1週で創部の確認を行い、問題がなければ適宜リハビリを開始します。スポーツ復帰は術後の経過を見ながら4〜6週以降から可能となります。
TENEXは、次のような腱や筋膜の慢性痛に対して効果が期待できます。
TENEX治療は、腱障害の痛みを軽減し、機能を改善する効果が示されています。術前に圧痛や画像所見から変性部位を明確にし、その部位を乳化・吸引することが重要とされています。
TENEX治療後にリハビリテーションを実施することで、治療成績が60%向上したとの報告があります。そのため、術後のリハビリは治療効果を高める上で重要とされています。
アメリカでの10年以上の使用実績では、約85%の患者が痛みの改善を報告しています。
TENEXは、腱の痛みを取り除くための「切らない手術」といえる低侵襲の最新技術です。手術に比べてリスクが低く、施術時間も短いため、スポーツ選手や忙しいビジネスパーソンにもおすすめの治療法です。「短時間の施術」「早期の社会復帰」「痛みの軽減」を求める方にとって、TENEXは理想的な治療選択肢です。