マイヤーズ・カクテルは、人間の体に必要とされるビタミンやミネラルなどの栄養素を、血管から直接入れる治療法です。点滴には一般的に、ビタミンB群・ビタミンC・マグネシウム・カルシウムを入れます。
高濃度ビタミンC点滴療法は、副作用が無い体にやさしいがん治療法とされていますが、この点滴療法が美容にも効果があることから、最先端の老化予防治療として使用されるようになりました。
経口摂取と比べて、点滴はビタミンCの血中濃度を20~40倍以上に増やします。静脈内に点滴することで、点滴が血管内に行き渡り、高い効果が期待できます。当院ではビタミンCのほかビタミンB群、マグネシウム・カルシウムをプラスしています。
1970年代にビタミンCの点滴と経口サプリメントで、ビタミンCの投与が末期進行がんの患者の生存期間を4.2倍から6倍も延長することが医学誌に発表されました。
2005年に米国の国立健康研究所、国立がん研究所、国立食品医薬品局の科学者たちは「高濃度のビタミンCはがん細胞を殺す」という共同論文をアメリカ科学アカデミー紀要誌に発表しました。
これを契機に、米国の大学病院を中心に高濃度ビタミンC点滴療法ががんの補助療法として研究と普及が始まり、日本でも2007年から徐々にがん治療の選択肢として導入されるようになりました。現在では米国、カナダ、日本などの大学病院で、がん患者を対象にした高濃度ビタミンC点滴療法の臨床試験が30以上も進められ、論文も数多く発表されています。
プラセンタエキスはプラセンタ(胎盤)から有効成分を抽出したものです。
肝炎、アトピー性皮膚炎、神経痛、リウマチなどの痛みの緩和など、様々な疾患への効果がみられ、さらに抗加齢領域でも注目されています。
老化予防、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、婦人科系疾患(更年期障害、生理不順、月経困難、乳汁分泌不全症等)、また、美容目的分野として、美白、肌のたるみ、小じわの修復を目的に使用されています。
パーキンソン病は、大脳基底核の線条体という部位でのドーパミンの不足が原因であることが判明しており、標準治療ではドーパミンを補うための薬(L-dopa)を使います。しかし、L-dopaの効果は一時的であり、L-dopaにより活性酸素の産生が増加し、病気の進行を早めるという警告もなされています。
一方で、グルタチオンは脳にとって最も重要な抗酸化物質の一つであり、脳を様々な有害物質から守る役割を担っています。パーキンソン病患者の脳内において、この重要な物質であるグルタチオンが減少していることが分かっています。
この事実をもとに、イタリアのSassari大学のチームがパーキンソン病患者にグルタチオンを点滴投与したところ、症状の顕著な改善が認められました。米国においては、Dr.Perlmutterがこの治療法を積極的に行い、非常に有効な治療であると報告しています。現在では南フロリダ大学において臨床研究が進行中です。
G6PD欠損症という赤血球膜の遺伝性酵素異常がある方は高濃度ビタミンC点滴療法を受けることができません。G6PD欠損症がある場合は必ず主治医に告げてください。
当院では、25g~50g以上のビタミンC点滴を行う前に必ずG6PDの検査を実施しています。
超高濃度ビタミンC点滴の際に適正な血中濃度に達しているかを検査します。