整形外科

整形外科についてOrthopedic

患者様の状態に合わせて積極的に必要な検査を行い、保存治療か手術治療が必要かを的確に判断するように心がけております。レントゲンやエコー検査のほか、MRI検査、CT検査、電気生理学的検査などは提携病院で行なっています。保存治療では物理療法、理学療法などのリハビリテーション、投薬治療、装具療法などを組み合わせて行います。
腱鞘切開術などの日帰り手術などは自院で行いますが人工関節置換術などの手術治療は毎週火曜日に角谷整形外科病院にて行っております。手術療法に関してもご相談ください。

鏡視下手根管開放術(日帰り手術)

手根管症候群は親指から薬指まで痺れることで発症する病気です。手首の手のひら側で屈筋支帯(くっきんしたい)という靱帯により正中神経が圧迫されます。
手術ではこの靱帯を切開することで圧迫を取り除きます。
従来の手術法では手のひらから手首まで約5cmに渡って皮膚を切開する必要があります。
内視鏡による鏡視下手根管開放術では手首に1cmの切開を加えるだけで靱帯を切開することができます。手のひらにキズがないため術後の痛みも少なく、翌日より手を洗うことも可能です。
鏡視下手根管開放術(日帰り手術)
鏡視下手根管開放術(日帰り手術)

手術後の傷

人工膝関節置換術

主に重度の変形性膝関節症の方に手術を行っています。軟骨がすり減ってしまった関節の表面を切り取って表面に金属(インプラント)を被せます。痛みが発生している場所を取り除くことで高い除痛効果が期待できます。
また、O脚に変形した膝も真っ直ぐに整えることができます。手術は1時間ほどで終わり出血もほとんどしません。入院期間はリハビリを含め3~4週間です。

人工膝関節

人工股関節置換術

主に重度の変形性股関節症の方に手術を行っています。手術では軟骨のすり減った関節の骨頭(こっとう)と臼蓋(きゅうがい)の両方を金属(インプラント)で入れ替えます。手術は1時間ほどで終わります。手術翌日あるいは翌々日から歩くリハビリを行います。出血は200~400㏄程度が予想されます。そのため、元々貧血などが無い方には自己血輸血(※)を勧めています。
自己血輸血をすることで、輸血時の適合性や感染症のリスクを軽減することができます。入院期間はリハビリを含め3~4週間です。
※あらかじめ自分の血液を採血・保存しておき手術のときに使用する方法です。

人工股関節

骨折観血的整復固定術 など

四肢骨折に対する手術も行っております。早期手術+リハビリで早期の社会復帰を目指しております。
ばね指、腱鞘炎などもご相談ください。

各症状についてSymptom

首の痛み

首の痛みとして考えられるのは、変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症などが原因として挙がります。
レントゲンやMRI(適宜連携病院に紹介)を併用し的確な原因検索を行います。慢性的な頚部痛にはトリガーポイント注射と内服治療、リハビリテーションを行います。

腰、首の痛み(脊椎)

変形性頚椎症

頚椎部分の加齢による変化が原因で首の痛みや肩こり、手のしびれや歩行困難になる疾患の総称を、変形性頚椎症と呼びます。治療には主に薬物療法、理学療法、装具療法などがあります。

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎の骨と骨の間にある椎間板に負荷がかかることで、椎間板の変性が起こり、組織の一部が飛び出す疾患です。
変形性頚椎症と同様、脊髄や神経根の圧迫によりしびれや疼痛・運動障害など様々な症状が出現します。

頚椎症性神経根症

加齢により頚椎症(椎間板の膨隆・骨の変形)が変化し、脊髄から分かれて上肢へゆく神経根が圧迫されることが原因で起こります。
主に手の痛みやしびれが発生します。

肩の痛み

肩こり、五十肩(肩関節周囲炎)、腱板損傷・断裂、野球肩 などの診療を行っております。
レントゲンやMRIなどで正確に診断を行い、関節内注射を主とした治療を行います。

肩の痛み

肩こり

肩こりは、首や背中が緊張するような姿勢や、猫背・前かがみといった不良姿勢が原因となる他、運動不足・骨や椎間板の変性のほか、ストレス、睡眠不足、更年期障害などから発生するものもあります。
首の筋やつけ根、肩た背中にかけて張った、こった、痛いといった症状が起こり、酷い場合は頭痛や吐き気を伴うことがあります。

五十肩(肩関節周囲炎)

50代を中心に発生する疾患で、棚のものをとる、髪を結ぶといった日常動作で肩に痛みを感じたり、動かないと感じる、夜間痛(夜寝ているときに痛む)が起こる疾患の総称です。日本では五十肩とも言われています。

腱板損傷・断裂

40代以上(発症ピークは60台代)に発生する疾患で、右肩に好発します。
症状としては、日常動作での痛み、手を挙げる際力が入らない、軋轢音がする、夜間痛などが挙げられます。
五十肩と違い、関節の動きはあまり固くなりません。

野球肩

ボールを投げた際に起きた亜脱臼や腱板損傷をはじめとする外傷により発生する場合と、肩を酷使することによるオーバーユースによって発生する場合があります。
軽症の場合は安静にしていることで治る場合もありますが、損傷の度合いが酷いと治療が必要になります。

肘の痛み

肘の痛みは、炎症・腫瘍・外傷など様々な要因があります。
当院では、肘内障、関節リウマチ、変形性肘関節症、肘部管症候群の診療を行っております。
気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

肘の痛み

肘内障

幼児の肘関節脱臼のことで、肘が抜けた状態を指します。
腕をまっすぐにしている状態で幼児が大人から衝動的に離れようとした時に、幼児の腕が引っ張られることで生じることがあります。 また、転落したり腕をひねったりすることでも起こります。

関節リウマチ

関節リウマチは免疫の異常により、手足をはじめとした関節に腫れや激しい痛みが発生する病気で、進行すると関節が変形するなどの症状が発生します。
他の関節の疾患と異なり、関節を動かさなくても痛みが生じます。
よく症状が発生しやすいのは手足の関節で、左右の関節同時に症状が起こりやすいことも特徴です。 その他にも発熱や疲れやすさ、食欲がないなどの症状が起こり、炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。

変形性肘関節症

野球やテニスといった肘を酷使するスポーツや肉体労働を行い軟骨がすり減る、または加齢により軟骨が充分に再生されなくなることでなめらかな動きができなくなり痛みが発生する疾患です。

肘部管症候群

肘の内側にある尺骨神経が傷むことが原因で発生する疾患です。
小指側にしびれが発生したり、手の細かい動きができなくなるなどの症状が発生します。

手・手首の痛み(リウマチ)

手根管症候群、関節リウマチ、ガングリオン、爪周囲炎などの診療を行います。
手関節・手指の腫脹、こわばりなどの検査・診断を行います。気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

手・手首の痛み

手根管症候群

手根管症候群は、手のしびれが発生する疾患の中でも一般的な疾患です。手根管という、手首の部分にある骨と手根靭帯に囲まれた空間を通過する正中神経が、手を酷使するなど何らかの原因で圧迫されることで、指先にしびれが発生します。

ガングリオン

ガングリオンは主に手首などの間接にできるゼリー状の物質が溜まった腫瘤です。
大半は無症状ですが、外見的に問題がある・不快感がある場合などは、注射器での吸引を行います。

爪周囲炎

爪の周囲がささくれや深爪などで傷つき、傷ついた箇所からばい菌が入り、爪の周囲が赤く腫れる・発熱する・痛むなどの炎症を起こす疾患です。

腰の痛み

ぎっくり腰、変形性腰椎症、腰椎椎間板ヘルニアなどの診療を行います。 レントゲンやMRI(適宜連携病院に紹介)を併用し的確な原因検索を行い、慢性的な腰痛にはトリガーポイント注射と内服治療を行います。
椎間板ヘルニアなどには硬膜外ブロック治療、神経根ブロック治療を行い、改善を図ります。

腰、首の痛み(脊椎)

ぎっくり腰

何か物を持ち上げようとしたときなどの何気ない動作をしたときなどに発生します。痛みの原因はさまざまで、腰の中の関節や軟骨負荷がかかる、腰を支える筋肉が損傷するといったものが挙げられます。

変形性腰椎症

加齢より、椎間板が傷み、骨の変形(骨棘)が起きたり、それにより痛みが発生する疾患です。
骨の変形の程度も人によって様々で、骨が強く変形していてもほとんど痛みの症状が発生しない場合もあります。

腰椎椎間板ヘルニア

椎背骨の腰部、骨と骨の間にある椎間板に負荷がかかることで、椎間板の変性が起こり、組織の一部が飛び出す疾患です。
腰椎椎間板ヘルニアでは腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状(坐骨神経痛)が発生します。

股関節の痛み

変形性股関節症、発育性股関節形成不全、臼蓋形成不全などにより股関節の痛みが発生します。

股関節の痛み

変形性股関節症

変形性股関節症は、先天性股関節脱臼を始めとした障害の後遺症や股関節の軟骨が摩耗・加齢によってすり減ることで発生するもので、特に痛みが強い場合は、人工股関節全置換術などの手術を行います。

発育性股関節形成不全

周産期に緩みのある乳幼児の股関節が、間違った育児習慣をはじめとした日常の動作によって脱臼・または亜脱臼状態になる疾患です。

臼蓋形成不全

大腿骨頭の臼蓋(寛骨臼)の形態異常や大腿骨頭の巨大化が原因で、寛骨臼が十分に大腿骨頭を覆うことができていない状態を臼蓋形成不全といいます。
臼蓋形成不全が原因で単位面積の負荷が大きくなり、関節軟骨が少しずつ傷むと股関節痛や変形性股関節症を発症することがあります。

膝の痛み

膝は変形性関節症(軟骨のすり減り)を中心に診療を行っています。主に、変形性膝関節症、軟骨損傷、半月板損傷、関節リウマチなどの治療にあたります。
内服治療・関節内注射・装具・電気治療を駆使し、少しでも痛みが軽減されるように努めています。

変形性膝関節症

膝の関節の軟骨が少しずつすり減ることで、歩行時に膝の痛みが出現する疾患です。
歩行時は痛まないが階段で膝が痛くなる、正座ができないなどが初期症状ですが、次第に通常歩行にも支障をきたすことになります。末期になると安静時にも痛みが取れない、変形が目立つなどの症状が現れます。

軟骨損傷

スポーツや交通事故といった外力が加わることで、関節軟骨の軟骨組織が損傷し欠損することを軟骨損傷といいます。 軟骨組織が損傷・欠損してしまうと、関節をスムーズに動かしたり、衝撃を和らげることができません。また、関節内で痛みや炎症が起こる関節痛や、関節内に水が溜まる関節水腫が発生することがあります。

半月板損傷

半月板は、膝関節の大腿骨と脛骨の間にある三日月形に近いの軟骨のような組織です。これがスポーツや交通事故といった外力が加わったり、加齢によって質が低下した半月に外力が加わって損傷したことを半月板損傷といいます。
痛み、ひっかかり感や膝がまっすぐ伸びないといった症状や、関節内に水が溜まる関節水腫が発生することがあります。また、「ロッキング」という断裂した半月板が関節に挟まり膝の曲げ伸ばしが急にできなくなる現象が起こります。

足の痛み

足の痛みは外反母趾、足底腱膜炎、アキレス腱炎、関節リウマチなどが原因として挙げられます。

足の痛み

外反母趾

足の親指の付け根の骨が変形し、外側に突き出した状態を外反母趾といいます。親指がくの字に曲がって人差し指の方に向いた形となり、親指の付け根が靴に当たる、親指が人差し指と重なり圧迫され痛みが生じるなどの症状があります。 悪化すると歩行が困難な場合もあります。

足底腱膜炎

足の裏にある、かかとと指の付け根の間に広がる繊維(足底腱膜)が損傷して痛む状態を足底腱膜炎といいます。
マラソンやハイキング、長時間の立ち仕事で土踏まずに過度な負担がかかり、足底腱膜酷使されることが原因となります。

アキレス腱炎

アキレス腱およびアキレス腱周辺の組織が、長時間の運動(ランニングなど)により付加がかかることで炎症を起こした状態です。主に痛みや腫れが発生するものの、運動を続けるうちに軽減することもよくあります。
ただし、再発しやすい疾患のため、早期に治療を行うことが大切です。